黄色ブドウ球菌

菌の性状

通性嫌気性のグラム陽性球菌であり、健康な人でも30~40%が保菌しています。
10%の食塩濃度下でも増殖可能な耐塩性菌で、増殖可能な温度域は7~50℃付近。産生された毒素は100℃20分の加熱でも失活しません。

分布

ヒトの皮膚や鼻腔、腸管、外尿道など粘膜面に常在しており、室内など自然界にも広く分布。

原因食品

手作業で作るおにぎり、弁当、和菓子、シュークリーム、サンドウィッチなど、製造過程でヒトの手が触れるもの。

中毒症状

黄色ブドウ球菌による食中毒は、菌が増殖の際に産生する腸管毒素(エンテロトキシン)によって起こる毒素型食中毒です。
発症までの期間は1~6時間と非常に早く、悪心や激しい嘔吐が起こり、場合によっては腹痛・下痢、38℃未満の発熱が伴う場合もあります。
症状はおよそ2日以内には回復し、予後は良好です。

予防のポイント

食品に触れる方全員の十分な手洗いが必要です。
手が荒れていたり創傷がある場合には、菌が繁殖している可能性が高いため、調理作業に携わらないで下さい。
食品の保存や流通を10℃以下に管理することで、菌の増殖を抑え産生される毒素量を減らすことが大切です。